共通入試校受験対策 内申点アップ

 

主な内容 よくあるつまずき例
授業姿勢習慣 板書、発言、ノートの書き方、姿勢など、先生が一番見ているのは授業中の様子 メモをとっていない、発言しない、集中してないのが印象に残る
提出物評価 ノート・ワーク・プリントなどの提出は、「出せばOK」ではなく、中身のていねいさと提出のタイミングが大切 出してはいるけど字が雑/空欄が多い/しめ切りを守れない
小テスト対策 英単語・漢字・計算・用語テストなどでコツコツ得点を積み重ねる習慣をつける 準備せずにその場で勘で答える/まちがい直しをしない
定期テスト戦略 教科ごとのよく出るポイントをしぼって、「出るところを確実に取る」作戦で勉強する どれも同じようにやってしまい、時間と力の配分がうまくいかない
観点別評価 思考力、意欲・態度、技能などの3観点を意識しながら、作文・実験・発表・記録も手を抜かない 授業外の取り組み(作文・ワークシートなど)を後回しにして未提出が多くなる
自己管理・調整 テスト・授業・提出物など、すべてをバランスよく管理し、自分でコントロールする力 直前だけやる/やりっぱなし/忘れ物や出し忘れが多く、評価が下がる原因に

授業姿勢習慣

内申点が思ったように伸びない生徒の多くに共通するのが、「授業中の様子」に対する意識の低さです。学校の先生が最初に評価するのは、実は提出物やテストよりも“授業中の様子”=リアルタイムの姿勢・反応・参加態度です。この層では、板書の写し方、発言の有無、メモや質問の質など、先生の目に「この子はよく授業を受けているな」と映る行動をトレーニングします。たとえば、目を見て話を聞く、手を挙げて発言する、要点に印をつけてメモする、といった行為はすべて「関心・意欲・態度」の評価対象となります。しかし生徒本人は「黙って聞いていればいい」と思い込んでおり、何もアピールしないまま授業時間を過ごしてしまうことが多いのです。保護者の方からは、「テストの点は悪くないのに内申が低い」と疑問の声をいただきますが、そこには“授業中の可視化された積極性”が欠けているケースがよく見られます。この層では、ただ“まじめに聞いている”ではなく、“まじめに聞いていることが伝わる”ような態度の取り方を習慣化することで、内申点アップの土台をしっかりと築いていきます。

提出物評価

内申点を上げるうえで、提出物の扱い方は大きなポイントです。多くの生徒や保護者が「ちゃんと出しているのに、なぜか評価が低い」と疑問に思うところですが、実は先生は提出物の“中身”や“提出タイミング”、“丁寧さや意欲”までも評価の対象としているのです。この層では、ワーク・プリント・ノートの「見た目」と「中身」に対する改善を行います。たとえば、ただ答えを埋めるだけでなく、解き直しをしているか、間違えた問題に印がついているか、欄外に一言メモを書いているか——こうした“プラスアルファ”が「主体的に学んでいる」という証拠になります。また、期日を守る力も重要です。提出期限を過ぎた、書き忘れがあった、などの行動は小さなことであっても印象に残りやすく、「この子は評価しにくい」と思われる原因になってしまいます。保護者にとっては、「提出してるんだから大丈夫でしょ」と思っていたことが、“評価には届いていない”という事実に気づくきっかけになります。この層では、「出す」ことの先にある「評価される提出」を実現するための習慣づけを行います。

小テスト対策

内申点の決定には、定期テストだけでなく、授業内で行われる小テスト・単元確認テストの積み重ねが大きな影響を及ぼします。多くの生徒は、これらの小テストを「ただの授業の一環」と軽視しがちですが、先生はこれを“日常の学習態度の表れ”として見ています。この層では、英単語・漢字・計算・理社語句などの確認テストを確実に取れるようにする訓練を行います。たとえば、毎週の漢字テストで合格点を取り続けることで「継続して努力できる生徒」と評価されますし、理社の語句テストでケアレスミスが目立てば「細かいところで詰めが甘い」と印象が下がってしまいます。また、小テストは「やれば取れる」内容が多いため、点数が悪いと“やっていない証拠”とみなされがちです。保護者にとっては、「うちの子、テストの点はまずまずなのに、なぜ通知表が低いの?」という疑問の答えがこの層にあります。毎週の積み重ねが評価に直結しているという現実を伝えることで、家庭でも意識が変わります。この層の対策によって、“努力の継続”をスコアとして見える形にし、内申点アップへの安定した流れを作ります。

定期テスト戦略

定期テストの点数は、内申点に直結する最大の評価項目です。ただし、単に「平均点以上を目指す」だけでは不十分で、「どこで点を取るか」「どの配点に力を注ぐか」まで考えたテスト戦略が、評価を安定させるカギとなります。この層では、各教科におけるテストの構成や配点傾向を把握したうえで、得点を取りやすい設問に絞った重点学習や、ミスの出やすい設問パターンの分析と対策を行います。たとえば、英語ではリスニングを捨てて記述に集中するのではなく、「記号問題を確実に」「英作文の構成を押さえる」といった“勝ち筋”をつくる指導を展開します。数学でも、証明問題や文章題の“部分点の取り方”まで踏み込んで得点を積み上げる工夫を行います。保護者の多くは、「勉強していたのに思ったより点が取れなかった」という結果にモヤモヤすることがありますが、実はこれは“勉強の質”ではなく“戦い方の設計”にズレがあったケースがほとんどです。この層のトレーニングを通じて、テストで安定して高得点を狙える子に変化し、それがそのまま内申点アップにつながります。

観点別評価

近年の通知表評価では、「知識・技能」だけでなく「思考・判断・表現」や「主体的に学習に取り組む態度」など、観点別の評価基準が導入されています。この層では、そうした観点に合わせて日常の学習姿勢や取り組み内容を調整し、「点数以外の部分」でも高く評価されるよう指導します。たとえば理科の実験レポートで、結果の記録だけでなく「自分の考察を一言加える」ことで思考力が評価されますし、国語の作文で「推敲のあとが見える」ことが表現力の高さとして加点されることもあります。社会では授業中に資料を使って調べた内容を発表する姿勢そのものが“主体性”とみなされます。こうした取り組みは、見よう見まねではできず、「観点が何を求めているか」を理解したうえで動けるようになることが重要です。保護者の視点では、「点数が悪くないのに通知表が『B』だった」という場面に遭遇しがちですが、それはこの“観点評価”に届いていなかったからかもしれません。この層の取り組みを通じて、子どもたちは「テストに出ない部分にも先生の目がある」ことを知り、日々の学習活動の質そのものが変わっていきます。

自己管理・調整

内申点を確実に上げていくには、学力ややる気だけでなく、日々の行動を安定させる“自己管理能力”が必要不可欠です。たとえテストや提出物の質が高くても、「忘れ物が多い」「課題提出がギリギリ」「プリントをよくなくす」といった行動の不安定さがあると、先生の評価に大きく響いてしまいます。この層では、学習スケジュール・提出物・持ち物・小テスト準備などを、生徒が自分でコントロールできるようにサポートしていきます。具体的には、提出物チェック表や“やることメモ”、テスト逆算スケジュールの立て方など、行動を可視化・管理する仕組みを身につけさせます。また、「1週間先の予定を立て、必要な準備を自分で逆算する」といった習慣も並行して育てます。保護者の多くが「うちの子は真面目だけど、なんだか抜けてる」と感じるのは、この“行動管理”の段階が育っていないからです。この層を丁寧に指導することで、生徒は「勉強してるのに内申が伸びない」から、「全部の行動で評価される子」へと確実に進化していきます。地味ですが、最も効果が持続する“内申安定層”です。