定期テスト対策 苦手科目の強化

 

苦手のタイプ/観点 伸び悩む人の特徴 改善のための行動・思考転換
勉強法のズレ とにかく暗記・とにかく問題を解く…が、点につながらない。 目的別(暗記・演習・見直し)に分けてやり方を変える。ステップを明確化して動く。
精神的ブロック 苦手だから見る気がしない/「どうせ無理」と最初から避けがち。 小さな成功(1問正解など)からスタートして「やればできる感覚」を育てる。
知識不足型 教科書の基本すらあやふや。覚えたつもりでも理解が弱い。 用語カード・まとめノートで“自分の言葉で説明できるか”を確認。
ミス反復型 毎回似たミスをしているのに気づいていない。 「なぜ間違えたか」を書き出し、ケアレス・理解不足などに分類。対策を整理する。
状態の見えなさ 自分がどこからできていないかを把握していない。 小テスト・ワークなどから「正答できない箇所」を抜き出し、“できないマップ”を可視化する。
記憶と処理の混同 暗記ができていないのに応用問題をいきなりやってしまう。 基本語句・計算・式の形をまず覚えきってから、練習問題に入るステップ分け学習を導入。
苦手の放置習慣 「あとでやろう」が習慣化していて、気づくと手つかずのままテスト前に。 苦手科目だけは“毎日10分”など短時間で触れるルールを作る。仕組み化して継続させる。
優先順位の逆転 得意科目を先にやり、苦手は後回し→時間切れ。 苦手科目を1日の早い時間(脳が元気な時間)にやる/1問だけでも先に触れる習慣を優先する。

苦手科目は「努力不足」ではなく「戦略不足」から生まれる


🔷 勉強法のズレ:「やり方が合っていない」だけで点が取れない

多くの生徒が苦手科目で陥るのは、**「とりあえず解いてみる」「ひたすら暗記する」**というパターンです。
努力していないわけではありませんが、覚えるべきものと演習すべきものが整理されていないまま動いてしまうため、
勉強しても定着せず、結果もついてこないのです。

→ 成績が上がる人は、目的別に勉強法を切り替えています
「暗記→整理→演習→見直し」とステップを意識した勉強法に切り替えることで、
“点になる努力”に変えているのです。


🔷 精神的ブロック:「できないから見たくない」の連鎖

苦手科目は「できない→見たくない→やらない→もっとできない」という負のループに陥りやすいです。
「どうせできない」と思う気持ちが先に立ち、最初の一歩が踏み出せなくなってしまうのが最大の壁です。

→ まずは、「1問正解した」だけでもOKという気持ちでスタートするのが大切です。
小さな成功体験を積み重ねることで、“やればできるかも”という認知の転換が起こり、行動の量も質も変わっていきます。


🔷 知識不足型:「わかってない」ことに気づいていない

苦手の根本が「そもそも覚えていない」「言葉の意味があいまい」な状態であることもあります。
問題を読んでも何が問われているか分からない、という状態では、演習をしても効果が出ません。

→ 用語カード・まとめノートを活用し、“自分の言葉で説明できるか”を基準に知識を整理します。
「見るだけ」「線を引くだけ」でなく、“語句の使い方・つながり”まで意識した暗記と整理
が必要です。


🔷 ミス反復型:「同じ間違いを何度も繰り返す」

苦手科目でありがちなのが、「また同じ問題を間違えた」「前も同じミスした気がする…」というケースです。
これは、“ミスの原因”を見直していないことが最大の要因です。

→ 解いた問題には「✕のまま放置しない」こと。
ケアレスミス、語句の曖昧、読み間違い、理解不足など、ミスを分類して対策を立てる習慣が、得点アップの近道になります。


🔷 状態が見えない:「何ができないのか」を把握していない

「社会が苦手」「理科が無理」といった感覚だけでは、具体的な対策が立てられません
「どの単元の」「どの設問形式の」「どの資料でつまずくのか」まで分かって初めて対策が可能になります。

→ 小テストやワークを使って、正答できなかった問題・単元だけをピックアップして“できないマップ”を作りましょう。
これにより、「全部できない」から「ここをやればいい」が見えてきます。


🔷 記憶と処理の混同:「覚えてないのに解こうとする」

まだ知識が定着していないのに応用問題を解こうとして、「やっぱりできない」と落ち込むケースもよくあります。
これは「記憶すべきこと」と「考えるべきこと」の順序が逆になっている状態です。

→ まずは、計算公式・語句・ルールなどを“使えるレベル”まで覚えることが先決
“覚える→使う→整理する”の順番で勉強を組み立て直すことで、苦手感がぐっと減ります。


🔷 苦手の放置:「あとでやろう」の積み重ねが危険

苦手科目ほど、「気が乗らない」「あとでまとめてやろう」が続いてしまいます。
しかし、テスト前に焦ってやっても、理解の浅いまま時間切れになる可能性が高くなります。

→ 苦手こそ、“毎日10分”だけでも触れる習慣が効果的です。
「1問だけ」「5分だけ」でOK。“短く毎日”の仕組み化が、放置グセを改善するカギです。


🔷 優先順位の逆転:得意からやって苦手が後回しに

勉強のとき、つい「好きな教科」「得意な単元」から手をつけがちです。
その結果、苦手に取りかかる頃には疲れて集中できず、効果が出にくくなるのです。

→ 苦手科目は、1日のうち“頭が元気な時間”にやること
朝・放課後すぐ・勉強の最初などに“とりあえず1問だけやる”でも、優先することで意識が変わります。