定期テスト対策 勉強のやり方

 

学びの内容 よくあるつまずき例
① ととのえ学び 勉強時間・場所・道具・姿勢を整えて、勉強に集中できる準備をする スマホを横にして勉強/教材がぐちゃぐちゃで始められない
② やる日決め テスト日から逆算して、教科ごとに何をいつやるかを決める 毎日思いつきで勉強/理社だけ後回しにして直前にあわてる
③ わかる優先 教科書・ノート・ワークの内容をしっかり理解してから覚える 解説を読まずにワークを進める/答えだけ写して終わる
④ くり返し覚え 覚えるべき用語や公式を何度もくり返して、忘れないようにする 1回やっただけで満足/次の日にもう忘れていることが多い
⑤ 解いて試す テストと同じような問題を解いて、本番で使える力に変える 暗記はできても問題になると解けない/本番形式の演習が少ない
⑥ 整え直す 間違えた問題の原因を分析して、やり直す習慣をつける ミスした理由を考えず、同じ問題をまた間違える/復習が浅い

① ととのえ学び

「勉強しなきゃ…」と思っていても、机に向かってからスマホが気になったり、ノートやプリントを探して時間が過ぎてしまったりすること、ありませんか? この層では、まず集中して勉強に入れる“環境”を整える力を育てていきます。たとえば、使う教材がバラバラで見つからなかったり、リビングでテレビやスマホに囲まれていたりすると、集中力は下がります。大事なのは、「いつ、どこで、何を、どうやって」勉強するかを、勉強を始める前に決めておくことです。机の上にはその日に使う教材だけを出して、スマホは手の届かない場所へ。また、「毎日〇時から30分は理社をやる」といった“時間のルール”を決めておくと、だんだん習慣になっていきます。環境を整えるだけで、集中力や勉強の効率がグンと上がります。成績が上がる人は、勉強そのものだけでなく、“勉強の入り口”を大事にしているのです。

② やる日決め

テスト前、「よし!今日は英語をがんばろう!」と始めても、気分次第で教科が変わったり、気づいたら理社が後回しになっていたりしませんか? この層では、テスト本番までに何を・いつ・どれだけやるかを前もって計画する力を育てます。たとえば、テストまで残り7日あるとしたら、「英語の文法を前半3日で終わらせて、後半は理科の復習に使おう」「数学は毎日1ページずつ」といったように、教科別に計画を立てると、勉強に偏りがなくなります。特に理科や社会は「暗記すれば何とかなる」と思って最後に詰め込みがちですが、それでは忘れやすく、定着しません。この力をつけるには、まずテスト範囲と残り日数を見比べて、「1日でやる量」をざっくりと決めるのがコツです。完璧な計画をつくる必要はなく、7〜8割こなせればOKです。スケジュールがあると、迷わず勉強を進められ、テスト前にあわてることがなくなります。

③ わかる優先

ワークをどんどん進めていても、「それって本当に分かってる?」と聞かれると自信がなくなること、ありませんか? この層では、“答えを写す”ではなく、“意味が分かって解ける”状態にする力を育てていきます。たとえば、英語の並びかえ問題や、数学の文章題、理科のしくみなどは、ただ答えを覚えても応用がききません。「なぜそうなるのか」「どのルールが使われているのか」を理解しないと、少し出題の形が変わるだけで解けなくなってしまいます。まずは、教科書・ノート・解説をじっくり読み、「説明できる」状態になってからワークに取り組むことが大切です。理解を確認する方法として、「人に教えるつもりで自分に説明する」「自分の言葉でノートにまとめてみる」などが効果的です。“わかったつもり”で終わるのではなく、“本当にわかっている”状態を目指しましょう。理解が深まると、暗記も楽になり、点にもつながりやすくなります。

④ くり返し覚え

「昨日やったはずなのに、もう忘れてる…」という経験はだれにでもあります。それは、覚えていないわけではなく、“定着していない”だけ。この層では、必要な知識を何度もくり返して、本番でも使えるようにする力を育てていきます。たとえば、英単語・漢字・理社の語句・数学の公式などは、1回やっただけで安心せず、少なくとも「3回くり返す」ことが理想です。覚えた内容を、1日後・2日後・テスト直前にもう一度確認するだけで、記憶はぐっと定着します。また、「書いて覚える」「声に出す」「友達とクイズを出し合う」など、自分に合ったくり返し方を見つけるのも大切です。「暗記=つらい作業」と思われがちですが、くり返すたびに「できるようになってきた!」という手ごたえを感じられます。覚えたことが本番で“出せる力”になるには、時間をおいて何度もチェックすることが必要です。コツは「忘れる前にもう一度思い出す」こと。これが得点力の土台になります。

⑤ 解いて試す

勉強して覚えた内容が、そのままテストで使えるとは限りません。「暗記はできたのに、問題を解くとミスが出る…」そんな人に必要なのがこの層です。ここでは、覚えた知識を“使える形”に変えるために、実際の問題形式で演習する力を育てます。たとえば、理科で「水の沸点=100℃」と覚えていても、実験問題の中で条件を読みながら答えるには、読み取り・判断・表現の力が必要です。また、社会や英語でも、語句の意味は知っていても、選択肢の中で正しいものを選ぶには、文章全体の理解が問われます。ここでは、教科書やワークで覚えた内容を、実戦形式の問題でくり返し練習することがポイントです。テストと同じような流れ・時間・出題に慣れておくことで、本番でも落ち着いて対応できます。「知っている」から「使える」へ——知識を本物の得点に変えるには、この“実践練習”が必要です。

⑥ 整え直す

「同じ問題でまた間違えた…」そんなとき、「なんで?」をちゃんと考えていますか? この最後の層では、自分の間違いをふり返って、やり直し・修正につなげる力を育てていきます。たとえば、「語句を忘れていた」「設問を読み間違えた」「途中まで合っていたのに計算ミス」など、ミスの種類によって対策は変わります。原因が分からないまま答えだけ直しても、次のテストでまた同じミスをくり返してしまいます。この力をつけるには、「なぜ間違えたか」をノートにメモしたり、まちがいのタイプごとに色分けして整理したりすると効果的です。自分の弱点が見えてくると、「ここは次も気をつけよう」と自然に意識できるようになります。テスト勉強のゴールは“やり終えること”ではなく、“できるようになること”。そのためには、やり直しを“本気でやる力”が必要です。自分のミスから学べる人は、テストごとに確実にレベルアップできます。