定期テスト対策 成績を上げたい

養成する力 ポイント
① めざし合う 目標をはっきりさせる 「何点を目指すか」「どこをできるようにするか」をテスト前に明確にする
② わかって残す 授業の内容をしっかり身につける 教科書・ノートをちゃんと理解し、自分の言葉で説明できるようにする
③ 練習ばらす できない理由を見つける 解けなかった問題の原因が「知らないから」か「考え方がズレてるか」を見分けて対策する
④ 作戦まとめ 勉強のやり方を整理する いつ・何を・どれだけやるかを考えながら、ムダなく効率よく勉強を進める
⑤ できた点検 できるようになったか確認する チェックテストや自分での再確認を通して、「本当にできるようになったか」を確かめる
⑥ ふり返り直し 自分のやり方をふり返って直す ミスの原因や成果の出たやり方を見直して、次の勉強に生かす習慣をつける

① めざし合う

テスト勉強を始めるとき、「何を目指して勉強するのか」があいまいだと、やる気が続かなかったり、勉強内容にムラが出たりします。この層では、「何点を目指すか」「どの教科・単元で得点したいか」「いつまでにどの状態にするか」など、自分の“ゴール”をはっきりさせる力をつけます。たとえば、「今回は英語で80点を取りたい」「理科の計算問題で減点をなくしたい」といった具体的な目標を決めることで、日々の勉強に目的が生まれます。また、ゴールがあると「どこまで進んだか」「今どこが弱いか」も見えやすくなり、テスト勉強を効率よく進めることができます。何となくやっている勉強と、「これができるようになりたい」と思ってやる勉強では、成果に大きな差が出ます。まずは、目標を「点数」や「単元」「できるようにする内容」に分けて紙に書いてみましょう。ゴールが見えると、そこに向かう道もはっきりしてきます。

② わかって残す

「授業はちゃんと聞いてるのに、テストになると点が取れない」と感じたことはありませんか? それは、“授業を聞いた”だけで“理解して身につけた”状態になっていないことが原因かもしれません。この層では、授業で習ったことを自分の言葉で説明できるレベルまでしっかり身につける力を育てていきます。教科書やノートを読み返すだけで満足していないか、ノートを写すことが目的になっていないか、をふり返ってみましょう。大切なのは、「この用語、どう説明する?」「この式、なぜこうなる?」と、自分の頭で考えて言えるかどうかです。また、ノートや教科書の情報を「使える形」にするために、覚えるだけでなく、問題に当てはめてみる練習も効果的です。インプットの質が上がれば、アウトプット(テストでの得点)にもつながります。授業内容が「自分の知識」になるまで、くり返し、そして理解を深める。それが成績アップへの大切な一歩です。

③ 練習ばらす

「ワークはちゃんとやったのに、テストの点が取れない」という経験はありませんか? それは、「できなかった原因」をしっかり分析できていないからかもしれません。この層では、問題が解けなかったときに、「知識が足りなかったのか」「考え方の順番がズレていたのか」を見分けて、それぞれに合ったやり直しをする力をつけます。たとえば、用語や公式を知らなかったのなら、まずはそこを覚えることが必要です。でも、知っていたのにミスをしたなら、考え方や手順に問題があるかもしれません。また、「なぜまちがえたか?」を自分の言葉で説明してみることも、弱点発見の大きなヒントになります。この力がつくと、ただやみくもにくり返すのではなく、「どこをどう直せばいいか」がはっきり見えて、勉強の効率がグッと上がります。テストで点を取るには、「できなかった理由を自分で見つけて、自分で直す」ことがとても大切です。

④ 作戦まとめ

「がんばってるのに成績が上がらない」と感じたことはありませんか? それは、勉強の“順番”や“量”が合っていない可能性があります。この層では、テストまでの残り日数から「いつ・どの教科を・どれだけやるか」を考えて、効率よく進める力を育てます。たとえば、「英語は5日前から」「数学の計算は毎日15分だけやる」「理科はまず暗記してから演習へ」というように、戦略を立てて勉強することが大切です。よくある失敗は、「とにかく全部やろう」として時間が足りなくなったり、最初に難しい問題から始めて心が折れてしまうパターン。この力を伸ばすには、教科ごとに「優先順位」と「配分時間」を決めておくと効果的です。ノートにざっくりした日別計画を書くだけでも、自分の動きがはっきり見えてきます。がんばることと、成果が出ることは同じではありません。“勉強のやり方を設計する力”があれば、努力が結果につながるようになります。

⑤ できた点検

「勉強したはずなのに、テスト本番でできなかった…」そんな経験をしたことはありませんか? この層では、「できるようになったかどうか」を自分でしっかり確認する力を育てていきます。勉強は、「やったつもり」ではダメで、「実際にできるかどうか」が大事です。たとえば、漢字や英単語、用語などは、ノートを見ながら覚えても意味がなく、自分で書けるか・言えるかをチェックしなければなりません。また、ワークを1回やっただけでは不安なときは、小テスト形式で再確認するのも効果的です。「できるかどうか」の確認をしないままテストを受けるのは、ぶっつけ本番で勝負するようなもの。この力が身につくと、「今回はここまでは仕上がった」「ここの復習が足りない」など、自分の仕上がりを自信を持って把握できます。チェック→確認→調整の流れを身につけることで、勉強が“積み重なる感覚”になり、テスト本番にも強くなれます。

⑥ ふり返り直し

テストが終わったあと、「また同じミスをした…」と感じたことはありませんか? それをくり返さないためには、テストのあとに“自分のやり方”をふり返る力が必要です。この層では、「今回の勉強はどこがよかったか」「どこが足りなかったか」を考え、次の勉強方法を自分で工夫する力を身につけます。たとえば、「暗記はできたけど演習が足りなかった」「前半で時間を使いすぎて後半が雑になった」など、自分の失敗パターンを見つけられるようになると、成績のブレーキが外れていきます。ふり返りのコツは、「感想」ではなく「改善点」に注目すること。「次はどう変える?」を自分で書き出せれば、それはもう自立した学びです。これを習慣にすれば、テストのたびにレベルアップできます。成績が伸びる人は、いつも「自分の勉強方法」をアップデートし続けています。自分の学びを自分でつくる力、それが“本当の実力”につながるのです。