定期テスト対策 勉強のやり方

「学びの土台をつくる」

「勉強しなきゃ」と思って机に向かったのに、ついスマホを触ったり、ノートを探しているうちに時間が過ぎてしまった——そんな経験、誰にでもあるはずです。この段階では、集中して学びに入るために、環境を準備する力を育てていきます。たとえば、・使う教材がバラバラだったり・リビングでテレビやスマホが目に入る場所で勉強していたりすると、どうしても集中力は落ちてしまいます。だから、「いつ」「どこで」「何を」「どんなふうに」学ぶかを、勉強を始める前にしっかり決めておくことが大切です。具体的には、・その日に使う教材だけを机に出す・スマホは手の届かないところに置く・「毎日◯時から30分だけ理社をやる」など、自分でルールを作るこうした小さな工夫を重ねていきます。勉強は、いきなり始めるよりも、「入り口」をきれいに準備してからの方が、ずっとスムーズに集中できるのです。準備した環境の上に、確かな学びが積み重なっていきます。テスト前になると、「今日は英語をやるぞ!」と決めたのに、気分で他の教科を始めてしまったり、理科や社会を後回しにしてしまったり——そんなふうに、学びが揺れてしまうことはよくあります。この段階では、テストまでに「何を・いつ・どのくらい進めるか」を、あらかじめ決めておく力を育てていきます。たとえば、テストまであと7日あるなら、・「英語文法は前半3日でまとめる」・「後半は理科のまとめに集中する」・「数学は毎日1ページずつコツコツ進める」そんなふうに、教科ごとの進め方を見える形にしておくのです。理科や社会は「後でまとめて覚えよう」となりやすい教科ですが、短い間にたくさん詰め込むと、すぐに忘れてしまう危険があります。この段階では、まず、テスト範囲と残り日数を見くらべて、1日にどのくらいやるかをざっくり決めることから始めます。大切なのは、「100点満点の計画」を目指すのではなく、7〜8割くらい達成できればOKと考え、柔らかく動かせる進め方を設計することです。毎日、学習進行表(目標メモ)を見ながら進めれば、迷わず、焦らず、学びを積み上げることができます。学び方を設計できる人は、結果だけでなく、自信も自然に育てていくのです。

「理解を深め、力を重ねる」

学びが順調に進んでいるように見えても、「本当にわかっているのか」と聞かれると、ふと自信が持てなくなる——そんな感覚を、誰もが一度は感じたことがあるかもしれません。この段階では、ただ問題を解くだけでなく、「なぜそうなるのか」を考えながら学ぶ力を育てていきます。たとえば、・英語の並びかえ問題・数学の文章問題・理科のしくみを問う問題これらは、ただ答えを覚えただけでは、少し形が変わっただけで手が止まってしまうことがよくあります。だからこそ、「どんなルールで動いているのか」「どんな理屈でそうなるのか」をたどりながら理解を深めることが大切です。この段階では、教科書やノート、解説をじっくり読み、「自分の言葉で説明できる」状態を目指して学びを進めます。おすすめの方法は、・誰かに教えるつもりで、自分に説明してみる・ポイントを自分なりにまとめ直してノートに書いてみるといった、小さな自己チェックを続けることです。「わかったつもり」で終わる学びではなく、「本当に自分の力になった」と実感できる学びを、積み重ねていきます。こうして理解が深まれば、暗記も自然に定着し、応用力もゆっくり、確実に育っていきます。それは単なる点数アップにとどまらず、学びの質そのものを、力強く高める道となるのです。「昨日覚えたはずなのに、もう思い出せない」——そんな経験は、誰もが一度はしたことがあるでしょう。でもそれは、覚えられなかったわけではありません。ただ、定着するまでに必要な時間と、くり返しが少し足りなかっただけなのです。この段階では、必要な知識を静かに、着実に積み重ねていく力を育てていきます。たとえば、・英単語・漢字・理科や社会の語句・数学の公式これらは、1回覚えただけで安心するのではなく、少なくとも3回以上くり返すことを基本にします。具体的には、・覚えた直後・1日後・数日後・テスト直前と、少し時間を空けながら何度も確認することで、記憶は根づいていきます。また、・書いて覚える・声に出して確認する・友だちとクイズ形式で出し合うなど、自分に合った覚え方を見つけて、主体的に取り入れる力も育てていきます。「暗記=つらいもの」というイメージを持たれがちですが、くり返すたびに「できるようになった」という小さな手応えが、心に積み上がっていきます。本番で確実に使える力にするためには、「忘れる前に、もう一度思い出す」設計がとても大切です。反復は、ただの暗記作業ではありません。学びを、確かな力へと変えていくための土台なのです。

「実践し、力を伸ばす」

「覚えていたはずなのに、問題を前にすると迷ってしまう」——そんな経験は、多くの受験生にとって一度は通る道です。学びにおいて、知識を覚えることと、知識を使えるようにすることは、実は少し違います。この段階では、覚えた知識を使いこなす力を育てていきます。たとえば、理科で「水の沸点=100℃」と覚えていても、実験問題では、文をよく読んで、条件を整理してから答えを出さなければなりません。社会や英語でも、単語や語句を覚えているだけでは足りず、文章全体を読んだ上で、正しく選び取る力が求められます。この段階では、教科書やワークで整理した知識を土台に、本番と同じような形で、・制限時間をつけ・問題の流れを守り・問いに合わせて考えながら演習をくり返していきます。こうして、本番に近い流れに慣れていくことで、落ち着いて知識を引き出す力が、育っていきます。学びとは、「知っている」だけでなく「活かせる」ことによって、初めて本当の力となるものです。この段階は、覚えたことを確かな得点へとつなげていく、大切な橋渡しとなる段階です。学びを深めるうえで、間違いや失敗は、決して悪いものではありません。それは、次の成長への道しるべなのです。この段階では、間違えたことを丁寧にふり返り、そこから学び直す力を育てていきます。たとえば、・語句を忘れていた・問題文の条件を読み違えた・計算の途中で小さなミスをしてしまった──こうした“間違い”も、原因や直すポイントは一つ一つ違っています。この段階では、・どんな種類のミスだったかを分けて整理し、・ノートにまとめたり、・色分けして見やすくしたり、・原因を短く書き出しておいたり、自分の弱点を目に見える形に直していきます。すると、次に同じ場面に出会ったとき、「ここに気をつけよう」と自然に意識がはたらき、テストのたびに、一歩ずつ確実に成長できるようになるのです。学びとは、ただ問題を解くことではありません。できるようになるために、自ら考え、学びを調整していくことに、本当の意味があります。本番後のふり返りを本気で行い、「次はどうすればもっと良くなるか」を自分で考えられる生徒は、テストのたびに、着実に、力強く成長していきます。

 

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