個別指導 学力に合わせる

 

主な内容 よくあるつまずき例
① 今の力を知る テストや演習から「今の自分にちょうど合うレベル」を判断 難しすぎて手が止まる/簡単すぎてやる気が出ない
② 課題をほどく 教科・単元・問題の種類ごとに苦手を細かく分けて分析 「数学がニガテ」と思っていたら、実は“式の立て方”だけだった
③ 伸びしろ設計 難しすぎず、でも簡単すぎない“ちょうどよい問題”で自信をつける 解けなさすぎて解説を聞いて終わる/達成感がない
④ ペース調整 授業スピードや量を、自分の集中力や理解の速さに合わせて調整 速すぎてついていけない/「分からない」と言い出せず置いていかれる
⑤ ぴったり内容 問題の難しさ・種類・量を、自分用にカスタマイズして学ぶ 教材のレベルが合わずに「がんばってるのに伸びない」
⑥ 気づきと見直し 「何が得意で何が苦手か」を自分で理解し、学び方を選べるようにする 「なぜできないのか」を言葉にできず、対策も立てられない

① 今の力を知る

「この問題、むずかしすぎて手が止まった…」「これ、簡単すぎてもう知ってる」——そんな経験はありませんか? 勉強を始める前に大切なのは、自分にとって「ちょうどいいレベル」がどこかを知ることです。この層では、今の自分の実力(理解度・スピード・つまずきポイントなど)を見きわめる力を育てます。個別指導では、テストの結果や演習、先生との会話をもとに、あなたの「今の学力段階」を丁寧に確認します。そして、「この単元はできてる」「ここはちょっと弱い」「ここはまだこれから」といったように、自分の状態を見えるようにしてから勉強を始めます。むずかしすぎる問題にいきなり取り組んでも、自信をなくすだけです。逆に、簡単すぎる問題ばかりだと、飽きてしまって成長できません。「ちょうどよく伸びるためには、ちょうどよく合わせること」——それがこの層の考え方です。

② 課題をほどく

「数学が苦手…」と思っていても、実は“計算はできるけど図が読めない”“式は作れるけどミスが多い”など、苦手の中にもいろいろな原因があることがあります。この層では、教科全体ではなく、単元・問題の形式・処理内容ごとに苦手を細かく分けて見ていく力をつけていきます。たとえば、英語の並びかえ問題でつまずく子の中には、語順の理解ではなく単語の意味が曖昧なだけというケースもあります。個別指導では、先生が「何ができて、何ができていないか」を具体的にチェックし、問題のタイプ別に分けて一緒に確認してくれます。これによって、「全部苦手だと思っていたけど、実はこの部分だけだった」と分かることがよくあります。苦手を細かく見られるようになると、やるべきことがハッキリして、自信も出てきます。「苦手=全部ムリ」と思わないで、「細かく分けて直せば、きっとできる」と思えるようになるのが、この層の目標です。

③ 伸びしろ設計

勉強で一番やる気が出るのは、どんなときでしょう? それは、「ちょっとがんばったら自分でできた!」という瞬間です。この層では、“今の自分より少しだけむずかしい”問題に挑戦して、達成感を積み重ねる力を育てます。問題が簡単すぎると退屈になるし、逆に難しすぎるとあきらめたくなってしまいます。でも、自分のちょうど少し上のレベルに挑むと、頭をしっかり使って、成功したときの喜びが大きくなります。個別指導では、先生があなたの反応や正答率を見ながら、「今の君にちょうどいい問題」を選んでくれます。「この単元の基本はできたから、次はこの応用を1問だけやってみよう」など、無理なく背伸びできる設計で、自然と「できた!」が増えていきます。この小さな成功体験が、「勉強っておもしろい」「やればできる」と感じる自信に変わります。苦手な教科こそ、まずは“がんばれば届く1問”から始めてみるのがコツです。

④ ペース調整

学校の授業が早すぎて「ついていけない…」と感じたことはありませんか? または、逆に「もうわかってるのに、まだここやるの?」と思ったことは? この層では、自分の理解スピードや集中力に合わせて、ちょうどいいテンポで勉強を進める力をつけていきます。個別指導の強みは、「周りに合わせなくていい」ことです。わかるところはサッと進めて、つまずいたところはじっくりくり返す。先生があなたの理解の様子を見ながら、スピードや順番を調整してくれるので、無理なく安心して学べます。「わからないけど、みんなについていかなきゃ…」というストレスがなくなり、「わかるまでやれる」「早く進められるところは進める」という、気持ちに合った学び方ができます。人それぞれ得意・不得意の分野も、集中できる時間も違います。だからこそ、「自分のペースで学ぶ」ことが、実は一番の近道なんです。

⑤ ぴったり内容

「ワークはやってるのに、なんで点が上がらないんだろう…」という経験はありませんか? 実はそれ、自分に合っていない問題を使っているからかもしれません。この層では、自分の今の学力や理解度にぴったり合った教材や課題を使って、効率よく練習する力を育てます。たとえば、市販の問題集は内容がむずかしすぎたり、逆に簡単すぎて力にならなかったりすることがあります。でも、個別指導では、先生があなたの今の状態に合わせて、ちょうどいい問題・量・出題形式を選んでくれます。「この問題は今は飛ばそう」「この形式だけくり返そう」など、自由に調整できるのが特徴です。自分に合った問題で練習することで、「やった分だけ力になる」実感が出てきます。逆に、合っていない問題だと、どれだけ時間をかけても伸びにくいもの。自分専用の課題で、ムダなく学べるのがこの層のポイントです。

⑥ 気づきと見直し

「自分って、どんな問題が得意で、どこが苦手なんだろう?」と考えたことはありますか? この層では、自分の学力や理解の状態を自分で知り、それに合ったやり方を選んで行動できる力を育てます。たとえば、「自分は図を見て考えるのは得意だけど、文章を読んで式を立てるのが苦手」とか、「英単語は覚えやすいけど、長文になると意味がつかめなくなる」といった気づきがあると、勉強のやり方も変わってきます。個別指導では、先生と一緒にテストの振り返りをしたり、授業での反応をチェックしたりして、「今の自分の強み・弱み」を整理していきます。そこから「この勉強法が自分に合っている」「この解き方は自分にはわかりにくい」と判断できるようになると、勉強そのものが自分ごとになり、成績にもつながっていきます。最終目標は「自分で自分を動かせるようになること」。それが、学力だけでなく、自信を育てる土台になります。