開成入試思考力

項目 指導の方向性 トレーニング内容例 生徒が得る力 入試との関係性 将来への応用
指導方針 考えを順序立てて表現する「論理的な記述力」の獲得 記述演習/構成テンプレート練習/添削と書き直しの反復 書く力だけでなく「伝える力」「組み立てる力」の定着 記述解答で差がつく設問(国語・社会・理科)への対応力 小論文・志望理由書・発表準備などの基礎となる力
テーマ設計 具体と抽象、事実と意見の区別など、論理構成の根本を題材にする 事実説明型と意見主張型の比較/対比・因果・要約演習 情報を整理し、意図を明確に伝える構成力 与えられた情報の整理から結論までを論述する問題への対応 面接や実用文作成などの「意図を持った文章力」の基礎
資料活用力 資料を根拠として使い、文章内でどう位置づけるかを意識させる グラフ→説明文作成/要素抽出→文章構成の練習 客観的な根拠を踏まえた主張・記述の技術 統計的資料・データ資料を伴う説明記述問題への対応力 データ報告・ビジネス文書・プレゼン資料設計にも直結
表現手法 「言葉の精度」と「論理の流れ」の両方に注目した表現指導 ぼんやり表現の改善練習/接続詞・段落構成の使い方指導 曖昧さを減らし、相手に伝わる文章を書く意識 表現の差が得点差になる記述型問題(主に開成国語・理社) 書く力に加え、対話・議論での言語力にも通じる
学びの接続性 国語力をベースに、全教科にまたがる表現の汎用性を認識させる 数学の言語化、理科の考察記述、社会の意見記述への応用練習 教科を超えて記述力を活かす発想/「表現の型」の内在化 すべての教科で「書かせる問題」が増えている傾向に対応 大学入試(記述式)、社会での文書表現力として活用可能

記述と論理の「表現力育成」

開成高校のような最難関校では、「知っている」だけでは合格できません。
「自分の考えを、筋道立てて、論理的に表現する力」が大きな差を生むポイントとなります。

この第2層では、記述式問題における論理的な表現力の育成を目的としたトレーニングを行います。
具体的には、

  • 自分の考えを「結論→理由→根拠」といった論理の流れに沿って構成する練習

  • 回答に必要な要素を論理マップなどで整理し、内容が飛ばないように可視化する練習

  • 添削やフィードバックを通じて、「どこで論理が飛んだのか」「どこで言葉があいまいだったのか」を自覚する機会を増やす

といった手法を用い、記述答案を“書いて終わり”にせず、書いた内容を自分で読み返して改善する姿勢を育てていきます。

この層の特徴は、単に「書けるようになる」だけでなく、
「なぜこの答えになるのか」を自分の言葉で説明できる力をつけることです。

このような表現力は、国語・社会・理科だけでなく、数学の記述や面接試験など、すべての教科・場面に応用できる“本質的な力”となります。